絵本読んで!

絵本:ちいさな ねこ

img140「ちいさな ねこ」
作;石井 桃子
絵:横内 襄
出版社:福音館書店

今日は3歳のクラスと2歳のさくら組さんでこの本を読んでみて、子どもたちの反応の違いを見てみました。

この本は、ちいさなこねこがお家から飛び出して、外の世界へ冒険に出かけるお話です。
途中、いろんな危険に出くわし、それらを避けながらハラハラドキドキの旅を経験していきます。
横内さんの実写に見まごう素晴らしい描写の絵が、よりリアルにねこの表情や動きを描き、命あるものを写し取っていています。
また、単純ながらもちゃんとしたストーリーのあるお話も、より深い絵本と物語の世界に入り込む入り口としてお薦めできます。

さて、まずは3歳児さん。
たんぽぽ組とひまわり組でそれぞれ読みました。
子どもたちは飾り気のないリアルなこねこの姿に見入っていました。
自動車にひかれそうになると、「あぶないで!」「ぶつかる!」と、思わず声が出ます。
助かったこねこの姿にほっと一安心。
絵本を見つめる表情にその安堵感が見て取れました。
表面的な絵の説明ではなく、ちゃんとお話の場面を理解して、危ない、怖い気持ちが自分のなかで沸き起こる。子どもたちの心の成長が感じられます。
犬に追い立てられ、母親ねこが助けに来てくれたときは、きっと自分たちが困った時に助けてくれるお母さんのことを思い出したことでしょう。
自分たちが一番安心していられるの場所はどこなのか?子どもたちは本当によく知っています。

私が一番感心したのは、母親ねこがこねこを口にくわえてお家に帰る場面。それを見た子どもたちが、
「カプって噛んだら痛いやん」という感想があるなかで、
「ねこさん、だっこしとうな」と言うとても素敵な声が。
口にくわえているのはお母さんの「だっこ」だ。
誰に教えてもらったわけでもなく、絵本の中で母親の優しさに触れた子どもの素直な思いなのでしょうね。

続いて、さくら組さん。
絵本を読むのが久しぶりだったのですが、子どもたちは読んでもらえるのがうれしくて、みんなちゃんと座ってワクワクした気持ちを一身に向けてくれました。
本当にかしこく座っているんですよ。
お話の中のいろいろなものを声に出しながら、こねこの冒険を応援してくれるさくら組さん。
自動車に飛び出したこねこの場面がちょっぴり怖かったのか、そっと先生のそばに移動する子もいました。
「じどうしゃ、あぶない!」「とびだしたらあかんで!」
ちゃんとお話を理解して、危険を感じているんですね。
母親ねこが現れた時も、「よかったな~」「おうちどこなか~?」と本当にしみじみと言葉にしていました。
保育園で生活をする子どもたちもこねこと同じ。
毎日が少しの冒険で、不安になることもあるけれど、助けてくれるお友だちと先生に囲まれてゆっくりと成長していきます。
そして、お母さんの元に帰る安堵感と愛情をいっぱい感じることでしょう。
こねこのように、力強く成長していってほしいですね。

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