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絵本:おおかみと七ひきのこやぎ

img104「おおかみと七ひきのこやぎ」
グリム童話
絵:フェリクス・ホフマン
訳:せた ていじ
出版社:福音館書店

ふじ組のお友だちと一緒に、「おまえはきっと、おおかみだろ!」

誰もが知っているグリム童話のお話です。
母やぎのいいつけを守って留守番していたこやぎたち。
でも、悪がしこいおおかみに襲われて食べられてしまいます。
母やぎは子どもたちを救い、おおかみをやっつけるために立ち上がります。

こやぎとおおかみのやり取り。
おおかみの悪知恵の面白さ。
ハラハラドキドキの展開も存分に楽しめるお話です。
ふじ組の子どもたち、すぐにお話の世界に飛び込んでいました。
絵本を見つめる真っ直ぐな眼差し。すごい集中力!
長いお話にもかかわらず、飽きることなく最後まで聞き入っていました。
読み終えると「えーもう終わり?」時間が経つのも忘れて、本当にお話に夢中になっていたのでしょうね。
もっともっとお話を楽しみたい、そんな気持ちが伝わってきました。

ところで、この絵本はよく残酷さが議論されることがあります。
特に中でもこやぎたちが「おおかみしんだ」と踊り喜ぶ場面があります。
悪いことをしたから殺された。勧善懲悪。と言う意見もあれば、死を喜ぶような心理は残酷という指摘もあります。
私はこの絵本をそのまま子どもたちに提供することをすすめています。

この絵本のお話は擬人化されているとはいえ、やぎもおおかみも「生きること」に必死になっている姿を描いています。
食べる側、食べられる側の知恵比べ、それは、生きるうえであたりまえのように繰り返されてきたことです。
そしてそれは、善でもなく悪でもありません。
子ども達が生きるために必死になった母やぎ、生き延びるためになんとか空腹を満たそうとしたおおかみ。
両者に同じ言い分があるのです。

いつかきっと子どもたちも「生きること」を読み解く力をつけて、後にこのお話に触れたとき思い直すことがあるでしょう。
そうやって人は、自分自身でちゃんと考え理解して「生きる力」を身につけるのだと思います。