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絵本読んで!

絵本:しちどぎつね

book「しちどぎつね」
作:たじま ゆきひこ
出版社:くもん出版

すずらん組のお友だちと一緒に、おいせまいりに行きましょか!

「じごくのそうべえ」と同じく、上方落語を題材にした面白おかしい絵本です。
きろくとせいはちの珍道中。おいせまいりの旅の途中、七度狐だまされる様を可笑しく描いたお話です。
たじまゆきひこさんのお話を盛り上げる場面描写も逸品です。
元は落語だけあって、他の絵本にはないお話の面白さ、前振りや落しどころがありますが、子どもたちに通用するのかどうかちょっと試して読んでみました。

お話が始まって最初にきつねにだまされる場面にさしかかると、さっそく数名が笑い出しました。
お話も会話が中心、言葉も落語のそれのままなので、話のやり取りの場面をイメージしながらでないと理解が難しいにもかかわらず「このお話は面白いんだ」と感じ取ったようです。
そして、話が進んで場面は怖い山寺でのお話。
少しおどろおどろしい描写も手伝って、ちょっと怖がっている子もちらほら。
子どもたちの強い緊張が伝わってきます。
怖い怖いお話が続くと思いきや、だまされているきろくとせいはちの姿にサッと展開すると、子どもたちからスッと力の抜けたようなホッとしたため息が聞こえます。
そして、あははと言う笑いと共に、
「まただまされてる!」
と言う声。
きつねにだまされる二人の旅人の可笑しさに気付いて、笑い声が増えてきます。
最後の落ちでも、ニヤッと笑って嬉しそうなRくん。
「しっぽちゃうやん!だいこんや!」
「だまされてばっかりや!」
と、見事に落語の笑いにはめられたようです。

中には理解に難しい子もいましたが、分かった子の話を聞いたり、発言を聞いていくうちにお話を理解していくことでしょう。

この絵本を読むのに20分ほどかかるのですが、子どもたちは飽きることなくお話の世界を感じ取ろうと一生懸命に聞いていました。
子どもたちがこんなに必死になって聞き入る絵本の世界。
面白く不思議ですね。