「すもうにかったびんぼうがみ」
再話:松谷 みよ子
絵:斎藤 真成
出版社:福音館書店
ふじぐみのお友達と一緒に、えんさらやどがったらや。
年末に近づく今頃から、3月の生活発表会で演じる題材を決めるために色々な絵本を読みます。
どんな絵本の世界観が子どもたちに受け入れらるだろうか。
子どもたちが伸び伸びと演じられるお話の世界はどれだろうか。
先生たちは子どもたちと言葉を交わしながら、あれこれと考えていきます。
この絵本を選んだのもその取り掛かりのひとつです。
働き者の若い夫婦の家に住み着いたびんぼうがみ。
そんなことはつゆしらず、一生懸命、真面目に働く若夫婦は人一倍苦労するもよい正月を迎えられるようにがんばります。
働き者の若夫婦の下に居られなくなったびんぼうがみはとうとうお払い箱。若夫婦の家にはふくのかみがやってくることになります。
出て行かなければならない悲しさから、泣きながら若夫婦に正体を明かすびんぼうがみ。
若夫婦の厚い情を受け、なんとふくのかみとすもうで勝負することになりました。
面白いストーリーの昔話ですが、子どもたちもその面白さに引き込まれるように聞き入っていました。
ひょろひょろですぐに負けそうなびんぼうがみが、若夫婦の応援の甲斐あってすもうに勝つまでのお話の展開が特に面白く描かれています。
子どもたちは素朴な絵柄からは想像しなかった話の展開にワクワクしている様子でした。
良い神、悪い神ではなく、良い行いが人を幸せにすることを描いたお話。
子どもたちもふくのかみになったびんぼうがみに「えー!」と驚きながらも「スゴイ!」と感じていたようです。